最近台湾でじわじわ人気を上げている紅烏龍。
紅茶の芳醇さと烏龍茶の爽やかさを兼ね備えたハイブリッドな烏龍茶です。
紅烏龍の発祥は台湾東部の台東で、紅烏龍誕生の歴史は台東の茶農家の苦労苦心の歴史です。台東でのお茶の栽培の歴史は古くなく、1960年頃に始まります。その後、1984年に茶樹の品種改良や栽培技術の研究を行う茶業改良場の分場が作られると鹿野郷周辺で茶栽培が本格的に始まりました。当時はアッサム種による紅茶を作っていましたが、その後に輸入茶葉に勝てない状況から、金萱種などを使った烏龍茶栽培にシフトしていきます。しかし、その後1980年代に高山茶ブームが起こり、さあまた困ったというところから作り出したのが紅烏龍です。
紅茶と烏龍茶の製造技術を併せて作り出して、両方の経験がある台東ならではのお茶です。
台湾三大紅茶と呼ばれるのは、日月澤紅茶、紅玉紅茶、そして東方美人。「え、東方美人って烏龍茶じゃないの?」と思われると思いますが、半発酵茶である烏龍茶も完全発酵である紅茶も同じチャノキから採れた茶葉から作られ、その発酵と焙煎で味が変わってきます。東方美人の発酵程度は約70% と高く、そうなるとお茶は紅茶の芳醇な香味をまとってきます。
「紅烏龍」は、琥珀色がかった明るいオレンジ色のお茶でありながら、烏龍茶の風味が漂うお茶で、お湯を入れると空気中にふわりと蜂蜜の香りが立ちます。
紅烏龍
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